PEARL

ミュージアムの多様な輝きをおとどけします

IDEA R LAB@岡山県倉敷市玉島 に行ってきました!

12/6(土) に午前中から、IDEA R LABとマテリアルライブラリーにお邪魔しました。

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運営をされているのは、有限会社IDEAの大月ヒロコさん

(詳しい情報はこちらをクリック→IDEA R LAB

大好きなウェブマガジンgreenz.jpにもLabの記事が掲載されており、とても気になっていました。


廃材に新しい命を吹き込む”クリエイティブリユース”って?「IDEA R LAB」大月ヒロ子さんに聞く「人の心を動かす資源の活かし方」 | greenz.jp グリーンズ

 

IDEA R LABは、廃材を使ってワークショップを行うスタジオといえると思います。ワークショップスペースのみならず、広いキッチンや、畳みのスペース、ゲストハウスとして使えるお部屋等もある大きなお家です。
最近は、LABのみならず、material library (写真)も100mほど行った場所に設立され始めていいます。こちらは、名前の通り廃材(material)を保管しておくスペース。今後はこちらでワークショップや人の集まるイベントなども開催したいということでした。

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今回私は、このmaterial libraryのリノベーションのお手伝いを行いながら、大月さんに設立までの想いや、大月さんが歩まれてきたお仕事のお話をお伺いしました。

ここでは、大月さんの廃材への想いを紹介します。

廃材を使うことで2つの面白いことが起こるそうです。

  1. そのままの素材を何かに見立てたり、『これはなにかなぁ?』と想像させてくれること
  2. 素材を地域から集めることで、地域との関係づくりできること、地域に潜む職業を知ることができること

1に関して補足をしますと、廃材ですのでそのモノのかたちは完璧なものではありません。紙の端っこが切れていたり、欠けていたりするものが多いことを逆に利用することが「見立てる」ことだと大月さんは説明してくださいました。「朝ごはんのトーストを一口かじったときのトーストは何に見えるかしらって考えることが楽しいじゃない?^^」と言う大月さんの姿が印象に残っています。こう大月さんが思う背景には、多くの美術館で行われるワークショップや、アートワークショップを見て来たけれども、安易に100均ストアで買ったモノがワークショップの素材として並べられていたことにショックを受けたという経験があったそうです。「綺麗に作られた既製品から、創造するのは難しいんじゃないかしらって思ったの」と大月さんはおっしゃいます。また、素材そのモノに触ることで、手で触れながら「これはなんだろう?」と考えることにも魅力を感じたそうです。確かに廃材は、言ってみれば不格好ですので、それを自分の手で持ち、クルクルと回したりしながら何が出来るだろうと考えることができる魅力を持っているということなのかもしれません。

2に関しても補足しますと、2は大月さんが都内の美術館で廃材を使ったワークショップを行ったときに、廃材を美術館がある地域から集めてくるという作業を行ったことがあったそうです。この2のアイディアはそのときに気づいたことなんだとか。廃材をもらうときに自然と廃材の持ち主さんとワークショップ参加者によるコミュニケーションがうまれつと大月さんは説明します。そこで持ち主さんの職業が知れたり、数件持ち主さんを訪ねることで街を知ることができるという副産物が生まれると言います。こういったコミュニケーションを積み重ねることで、ワークショップが進んだころには、廃材の持ち主さんたち自らが、「ワークショップで使ったら?」と廃材を持ち込んでくれるようになったという事例もあったそうです。廃材から生まれる地域との無理のない繋がりを知り、魅力的だなと思いました。

 

美術館でもない、ただのワークショップスペースでもない場所がIDEA R LABだと思いました。ランチタイムに訪ねてくるご近所の方や、libraryを覗きにくる業者さんや、夕食を分けてくださるご近所さんなど幅広いネットワークをもお持ちの大月さん。この彼女のネットワークの広さ、そしてそのネットワークの質の高さがこのLABの魅力であり、これからのカタチなのかもしれません。

 

ご訪問を快く引き受けてくださいました大月さん、リノベーションでお世話になったコアメンバーの皆様ありがとうございました。

 

クリエイティブリユース―廃材と循環するモノ・コト・ヒト

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